2006年 10月
第二回妖怪仮装行列 「一条百鬼夜行」
昔々、この京都がまだ平安京と呼ばれていた頃。
ある年の大晦日、ある家で、要らなくなった古道具を、全て捨ててしまったそうな。
哀れ、うち捨てられた古道具。
主を失い、路上に転がり、朽ち果て、崩れてゆく定め。
しかし、そうはならないのがこの世の不思議。
朽ち果てるはずの古道具、手足が生えて動き出す。
これぞ、古道具の妖怪「付喪神」
その付喪神たちが変化の神に感謝して、お祭り騒ぎを行ったのが、
この一条通りで御座います。
はてさて今宵の一条通り、妖怪変化が好みそうな、
妖しい空気が満ちております──。
昨年の仮装行列を質、量共に上回った今回の妖怪仮装行列「一条百鬼夜行」
百鬼夜行の目撃者は1500人を越え、あちらこちらで子供たちの泣き叫ぶ声がこだました。
宵闇が一条通りを塗りつぶした頃、銅抜子に手足が生えた付喪神がのそりのそりと動き出す。
銅抜子が仲間たちを召還すると、籠、草履、釜、傘、提灯の付喪神たちが立ち現れ、矛を担いだ青鬼がその殿をつとめる。
付喪神の一団が一条通りを西から東へ夜行すると、其処此処の闇に潜んだ妖怪どもが合流する。
烏天狗を従えた天狗の親分、大天狗。
小豆とごうか人とって喰おうか。物騒な歌を歌いながらもしょきしょきと陽気に小豆を洗う小豆洗い。
恋しい男の元に通う途中、寄り道をして百鬼夜行に合流する骨女。
噛もうぞ。と叫びながら子供を怖がらす元興寺(がごぜ)。
傾城傾国の美女、玉藻の前も九つの尾を隠すこともなくたおやかに行進する。
60年に一度誕生する魔性の妖女、飛縁魔も負けじと合流。
子供を抱いたまま駆けつけた姑獲鳥(うぶめ)。
騒ぎを聞きつけ山から下りてきたのは土転び。
海から這い上がったは船幽霊。
のっぺらぼうとお歯黒べったりも無表情だがうれしそうだ。
青坊主は僧兵団を結成。
白蔵主は犬の遠吠えを気にしながら進む。
人々の悲鳴を背中で聞く二口女。
髪を振り乱すが素顔の見えぬ毛娼妓。
思わず二足歩行で歩き出した獺。
ろくろ首はこの時を首を伸ばして待っていた。
豆腐小僧はぷるぷる豆腐を揺らしながら歩く。
狂骨はけたたましく鳴りながら夜空に骨音をこだまさせている。
老体に鞭打ち行進する白粉婆。
皿の水をこぼさぬように河童も行く。
今でもいるぞ。油すましは妖怪の存在を声高に叫ぶ。
田を返せぇ。泥田坊はこんな時でも抗議活動を忘れない。
うわんは怒ったような笑ったような顔で周囲を戸惑わせる。
百々目鬼は腕の目をぱちくりさせる。
ぬらりひょんは気配を消し、いつの間にやら行列に入り込んでいた。
総勢60名の妖怪大行進。
古の百鬼夜行、千年の時を隔てて、ここに復活!!
写真提供:萱野僚太 中西佑介 石川真奈美 森田彩花
2006年「一条百鬼夜行」
主催
大将軍商店街振興組合
協力
高津商会株式会社 和太鼓どん
出演
京都嵯峨芸術大学 学生有志の皆さん
兎道高校放送部の皆さん
その他 一般参加の皆さん
(総勢60名)
妖怪デザイン&キャスティング
河野隼也
衣装制作
河野隼也 北川恵美 山田詳子 布谷道治
西岡絢 馬原良子 滝川優香 田原佳奈
メイク&着付け
北川恵美 山田詳子 馬原良子 滝川優香 田原佳奈
行列先導
福井翼 山岡慎也 北川恵美 山田詳子 河野隼也
後片付け
北川恵美 山田詳子 河野隼也
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