2007年 10月
第三回 妖怪仮装行列 「一条百鬼夜行」
京福妖怪電車
<記録映像>(制作:古籠火堂活動冩眞舎)
生まれてすぐは無心の子供も、やがて物心ついて独り歩きを始めます。
実は無生物であるはずの道具類も同じでございまして、万物の長たる人間様よりは少ォしばかり時間がかかりますが、
九十九年、百年経つと、人間と同じように、次第に自我が芽生えるのです。
とまあ、昔の人は信じていた訳でございまして、博物館の古道具はウンともスンとも言わねえじゃねェかという抗議はご勘弁を。
あり得ないよ申される方もおられるかと思いますが、これが昔は「あり得た」と信じられていた。
つまりは、こういう世界観の中に先人たちは生きていたのでございます。
昔々、この京都がまだ平安京と呼ばれていた頃のお話、今からザッと千年前。
ある年、ある日、ある町で、大掃除をしていましたそうな。
「あれもこれも古ぅなってしもうたなぁ。」
と、使い古した古道具をば、次々、道に捨ててしまいました。
さてさて、得心ゆかぬ古道具たち。
長い年月を経て自我に目覚めると、使い古されて捨てられるという扱いに理不尽を感じたのでございます。
そして、人間たちへ仕返しをと、古の変化の理(ことわり)にしたがって術を使い、
自らの魂魄身体を変化させるのでございます。
これこそが付喪神(つくもがみ)という自ら考え動く古道具、
と言っても人工知能搭載の全自動家電のようなものではありません。
今風に言うと「妖怪」ってヤツでございます。
この付喪神たち、徒党を組んで山奥に潜み、放蕩三昧の日々を過ごします。
その付喪神が変化の神さまへの感謝祭、お祭り騒ぎ大行列をした場所が、今の京都市上京の一条通りでございます…。
「京都中京 京福大宮駅」
京都市中京区と上京区を走る路面電車、京福電鉄嵐山線、通称を「嵐電(らんでん)」と言います。
この日、黄昏時の嵐電大宮駅に一風変わった乗客が乗り込みました。
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泥田坊に船幽霊、がごぜにけらけら女。
はてさて普段出不精の妖怪変化の面々が、電車に乗って向かうところは…。
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「京都上京 大将軍商店街」
この日は大将軍八神社秋祭りの宵宮でした。
年に一度の祭りを楽しむ人たち。
一方その頃…。
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「一条通り 某所」
とある場所に妖怪たちがぞくぞくと集っております。
そう、千年前の付喪神たちのお祭り行列「百鬼夜行」は、妖怪たちの間でも伝統行事になっておりまして、
その百鬼夜行の通り道、一条通りに集い、伝統行事の名を借りて、年に一度のドンチャン騒ぎに加わりに来たのです。
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「妖怪変化 町へ出る」
日本全国より寄り集まった妖怪変化の一群は、一条通りの各地に現れ、百鬼夜行を今か今かと待ち焦がれます。
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「一条百鬼夜行」
いよいよ始まった百鬼夜行。
年に一度、一条通りが異界になる日。
百鬼遊行、大宴会、異形の祭りを讃える人たち。
宴の余韻を楽しみながら、何処かへ妖怪は消えていく。
そして、一条通りの異界は消え去り、明日からまた人間たちが日常を演じるのです。
また来年、人と妖怪が入り混じる、愉しき異界の到来を待ちながら…。
写真提供:賀家慎司、河野千裕、響&吟
2007年「一条百鬼夜行」
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「主催」
大将軍商店街振興組合
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「出演」
京都嵯峨芸術大学 学生有志のみなさん
「八日市は妖怪地」のみなさん
その他 一般参加のみなさん
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「協力」
京福電気鉄道株式会社
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「演奏」
和太鼓サークル 和太鼓ドン
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「特別協力 お面提供」
お化け人形師 中田市男
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「総合妖怪デザイン」
妖怪藝術サークル オボログルマ
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