「逢魔ヶ刻(おうまがどき)」
コウノジュンヤ 作





















日中は人間が活動する時間、
そして日没後は人以外のモノが活動する時間である。
逢魔ヶ刻とは、人と魔物とが出会う、
昼と夜との境目の時間──。

夕暮れ時の京の町、
観光地巡りをしているうちに道に迷ってしまった。
「ちょっとすみません、道をお尋ねしたいのですが。」
背を向けていたその人はゆっくりと振り返る。

そして、私は、見てはいけないモノを見た。
どうやら、してはいけない道間違いをしてしまったようだ。
もと来た道に戻るため、私の意識は遠のいた。

ちょうど口のあるべき所が、にやりと歪んだ気がした。

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